科学革命の構造

科学革命の構造

Author
トーマス・クーン

Publisher
みすず書房

Publish Date
1971-03-06

amazon

COMMENT

大学院修士課程在籍中、当時の指導教官が「今、はまっている本」といって教えてくれたのがこの本でした。「科学史」に関する著作と位置づけられるこの本を、行政法学者であられる先生が、なぜ「面白い」と感じられたのか。興味を持って、すぐに手に取り、読みすすめましたが、難解なところが数多くあり、当時の自分には、ついぞ、先生がこの本のどこに「面白さ」を見いだされたのかという謎の解明には至らずであったというほろ苦い思い出が残っています。それから時折、思い出したように手に取ってみる本なのですが、いまだに、この解明には至っていない自分を感じています。  クーンは、科学をパズルのようなもの(結論とルールによって限定された状況のなかで、ある現象に関する解法をみつけていく作業)ととらえ、科学革命が起こる理由を、この「解法」と現実の現象との間のずれにあると説明するわけですが、もしかすると先生は、この「ずれとその解消」(異端科学の登場)が法律学にも通じるものがあると感じられていたのではないかというのが、現時点での自身の暫定的読解です。